チームや組織で活動していると、誰かが「辞めたい」と言い出すことは避けられません。
頭ではわかっていても、「自分のチームに魅力がない」と言われたようで、ショックや寂しさを感じることもあります。
でも、そんなときこそ、相手も自分も大切にできる関わり方があります。
この記事では、「辞めたい」と言われたときに
- 動揺しすぎない
- 必要以上に自己防衛しない
- 相手との関係を壊さない
そんな“準備”ができるよう、私の失敗も含めてお話しします。
結論:「ありがとう」と「ごめんね」をセットで伝える
辞めたいという気持ちを受け止めたうえで、以下の2つをセットで伝えることをおすすめします。
- 「〇〇してくれてありがとう」
- 「〇〇が必要だともっと言ってあげられなくてごめん」
この2つの言葉があるだけで、相手が前向きに次のステップに進む手助けになります。
私の失敗:「辞めさせたくない」気持ちが先に出ていた
かつての私は、「辞めたい」と言われたとき、こんな思い込みをしていました。
- 引き止めれば戻ってくれるかも
- 障害を取り除けば解決するはず
- 自分なら説得できるはず
でもそれは、完全に“自分の都合”だったと気づかされました。
実際には、相手は勇気を出して気持ちを伝えに来ているのに、
- 意志を尊重してもらえない
- また説得されるかもと警戒する
- 辞める話なのに長時間引き止められる
と感じさせてしまっていたのです。
今思えば、「辞めさせたくない」というのは寂しさや不安といった自己防衛の感情でした。
「辞める人」とどう向き合えばいいか?
1. 今いる人に時間を使う
辞めると決めた人に1時間をかけるより、これからも一緒に活動するメンバーと過ごす1時間の方が、チームにとっては大切です。
ただし、「辞める人を雑に扱っていい」というわけではありません。
2. 応援されるチームになる
「もう関わりたくない」と思わせてしまう別れ方はもったいないです。
できれば、“応援してくれる元メンバー”になってもらえるような関わりが理想です。
- 辞めたあともファンでいてくれる
- また戻ってきたいと思ってくれる
- 他の誰かにチームを紹介してくれる
そんな未来につながるように、きれいに送り出す意識が大切です。
実践すべき2つの声かけ
■「〇〇してくれてありがとう」
まずはしっかり話を聞いた上で、これまでの貢献に感謝を伝えます。
- 「〇〇をやってくれて、すごく助かってたよ」
- 「あなたがいてくれて、本当に心強かった。ありがとう」
■「〇〇が必要だともっと言ってあげられなくてごめん」
たとえ明確なミスがなかったとしても、相手がしんどい決断をしたのは事実です。
- 「もっと気づいてあげられたらよかった。ごめんね」
- 「しんどい思いをさせていたかもしれないね。ごめん」
感情を否定せず、できたかもしれないことに対して謝る。
これだけで、相手はずいぶん気持ちが軽くなるものです。
まとめ:辞める人にも、敬意と感謝を
「辞めたい」と言われたとき、やるべきことはシンプルです。
- 話を聞く
- 感謝を伝える:「〇〇してくれてありがとう」
- 気持ちをくむ:「もっと言ってくれたらよかったね。ごめん」
辞める人にも敬意と感謝を持って接すれば、敵をつくることなく、信頼されるチームづくりにつながります。
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すずめ
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