こんにちは、ツリーブログのすずめです。
今日は、「伝わらない指導」に悩むコーチへ向けて、大切な“見方(視点)”の話をします。
初心者コーチだった頃、自分の経験をそのまま押し付けてしまい、選手が思うように成長しないという壁にぶつかりました。
この記事では、そんな過去の失敗から学んだ、「見方を合わせる」指導のコツを共有します。
自分の経験だけで指導していた過去
コーチは、どうしても自分の成功体験や過去のやり方から指導を始めがちです。
私もそうでした。日本一を経験したことがあるから、その“正解”を教えればいいと信じていました。
でも今思えば、まるで富士山の頂上から、「ここまで登ってこい!」と叫んでいたようなもの。
選手が見ている風景、感じている景色がまるで違うことに、気づいていませんでした。
なぜ伝わらない?それは見ている世界が違うから
あるとき、選手にこう聞いてみました。
「今、何が見えてた?」
返ってきたのは沈黙。
「さっきのプレー、どうなってたと思う?」
「わかりません。」と、静かな返答。
そのときハッとしました。
「こういうときはこうすればいい」というアドバイスは、前提となる“見えているもの”がズレていたのです。
初心者と熟練者の「見方」の違い
・ 初心者:全体をぼんやり見ている。重要な部分が見えていない。
・ 熟練者:必要なポイントだけをピンポイントで見ている。
つまり、視点のレベルが違うのです。
コーチの役割は「見方を教える」こと
指導が伝わらないのは、見えていた上での判断内容ではなく「見方」自体ががズレているから。
だからこそ、コーチの役割は まず選手と「見方を合わせること」から始まる と考えるようになりました。
プレーヤーの目線を理解し、一緒にその視点に立つ。
そこから「今、どこを見るべきか」を伝える。
見方をそろえる指導のステップ
以下は、私が実際にやっている「見方を合わせる」ためのアプローチです。
ステップ①:同じ場面を一緒に見る
動画や状況を見せながら、「今どこを見てた?」と聞く。
ステップ②:見ていたポイントを共有する
その場面で注目すべきポイントを一緒に確認する。
ステップ③:再度、同じ場面を見て気づきを促す
「なるほど、今はここが大事なんですね」と選手が言えたら第一歩。
最後に:一緒に山を登るコーチになろう
昔の私は、山の上から「早く登ってこい!」と叫ぶコーチでした。
でも今は、一緒に山を登るガイドでありたいと思っています。
選手と同じ景色を見て、少し先を照らす。
そんな関わりが、選手の成長を加速させると信じています。
補足:コーチの見方を変える方法は他にもあります
・ 選手の視点に立つ:過去の自分を思い出すのも一つ
・ 他のコーチの視点を借りる:一人で悩まず、外からのフィードバックを活用する
・ わざと逆の見方をする:新しい気づきにつながることも
今日はここまでです。
この記事が、誰かの“見方”を少しでも変えるきっかけになればうれしいです。
ご意見・ご感想など、コメントもぜひお待ちしています!
— すずめ
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