もう無理かも…そう思ったとき、コーチの私が立ち止まって考えたこと
こんにちは、すずめです。
トラブルが重なると、正直「もう無理かも」と思うことがあります。
でも私には、コーチとして一つだけ決めていることがあります。
それは…
どんなトラブルがあっても、プレーヤーと向き合う
ということです。
「向き合う」ことに迷わない理由
コーチをしていると、予想外のトラブルが起きることがあります。
失敗、衝突、チームの空気の悪化…。ときには裏切られたと感じてしまうことさえ。
そんなとき、
「もう距離を置こうかな」
「ちょっと関わりたくないな」
そう思ったことも、正直あります。
でも、選手からすればどうでしょう?
「失敗したら、もうコーチしてもらえないかも…」
そう思っていたら、心から安心してプレーすることはできません。
緊張や不安から、委縮したりチャレンジできなくなったりすることもあります。
失敗しないように努力する姿勢も大事ですが、それだけではチーム全体のエネルギーが落ちてしまいます。
安心して失敗できる環境が、チャレンジできるチームをつくる。
だから私は「何があっても向き合う」と決めました。
向き合う覚悟は、どこから生まれた?
向き合うことは、しんどいです。
- それって自分の仕事?
- プレーヤーが自分で解決すべきでは?
- 正直、めんどくさい…
そう思うことは、今でもあります。
でもある本との出会いで、私の考えは大きく変わりました。
最強チームにも、トラブルはあった
私が出会ったのは、フィル・ジャクソン著
『イレブン・リングス 勝利の神髄』という本です。
フィル・ジャクソンはNBAで11回優勝した伝説のヘッドコーチ。
マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアントの指導者です。
そんな最強チームでも、内部ではトラブルや確執があった。
彼は、プレーヤー同士の問題やメンタル面に向き合い、
チームの一体感をつくるために努力していたと書かれていました。
「うちのチームだけじゃなかったんだ」
そう思えたことが、私の心を軽くしてくれました。
“結果が残せているチーム”にも問題はある
私自身、日本一になったチームにいたことがありますが、
そのチームにも…
- 練習への不満
- 口論
- 指導者への反発
- 大会での大敗
- 離脱者の発生
…など、多くの問題がありました。
トラブルがあるのは、弱いチームだけではありません。
だからこそ、コーチとして「向き合う」と決めることが大切なんだと再認識しました。
コーチの役割は「目的地に連れていくこと」
チームを、目的の場所に連れていく。
それが、コーチの役割です。
戦術や技術だけでなく、
ときにはメンタルや人間関係のトラブルを解決することも含まれます。
特に育成年代では、プレー以前につまずく場面が多くあります。
そこに手を差し伸べることで、選手の未来が大きく変わることもあります。
迷った一匹を、あなたは探しに行けるか?
私はキリスト教徒ではありませんが、好きな聖書の一節があります。
「ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、
九十九匹を山に残して、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。」
以前の私は、
「九十九匹を放って一匹を探しに行くなんてできない」
と思っていました。
でも今は、「迷ったとき、誰かが自分を探してくれるのか?」を、
残った九十九匹も見ている、と思っています。
だから私は、迷わず一匹を探しに行きます。
最後に:トラブルは成長のチャンス
- 問題が起きるのは当たり前。
- コーチが無力なわけでも、チームがダメなわけでもない。
- トラブルの中にこそ、信頼や成長の種がある。
「何があっても向き合う」と決めることで、迷いは減り、行動が早くなります。
そして、選手にも「この人は見捨てない」と伝わることになります。
この記事が、トラブルに向き合おうとしているあなたの背中を、
少しでも押せたら幸いです。
📘 今回ご紹介した書籍
『イレブン・リングス 勝利の神髄』(フィル・ジャクソン 著)
最強チームの“影”に、コーチの役割が描かれています。
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