スポーツでも仕事でも、成長するのに避けて通れないのが「失敗」。
- 失敗するのが怖くて嫌
- 「失敗したらどうしよう」と何も起きていないのに不安
- 「どう思われているだろう」とコーチの顔色をうかがってしまう
こんな経験はありませんか?
指導しているチームや職場では「失敗をすごく嫌がる人」がたくさんいます。
選手を見ていると、上のような不安を感じながら行動していたり、実際に相談を受けることがあります。
そこで今回は、失敗にネガティブなイメージを持っている人に向けて、失敗の捉え方を変えるヒントをお伝えします。
失敗は悪いこと?結論は「失敗自体は悪くない」
結論、失敗自体は悪いことではありません。
問題になるのは、失敗そのものではなく「失敗後の行動」です。
- 誰も「失敗しよう」と思って失敗するわけじゃない
- むしろ失敗せずに成功できることの方が珍しい
- 難しい課題なら失敗は当たり前に起こる
だからこそ、失敗を「終わり」ではなく「スタート」と捉えることが大切です。
失敗の捉え方を変える3つの方法
では、どんな失敗の仕方がダメなのか?
逆に、どうすれば学びにつなげられるのか?
ここからは、失敗を恐れず前に進むための3つの視点を紹介します。
① 人格と失敗を切り離す
失敗=自分の価値、ではありません。
たとえば部下や選手が失敗したとき、
- 「あいつはダメな人間だ」と人格ごと否定するのはNG。
- 「やった行動は失敗だった。でも本人は悪い人間ではない」と分けて考えることが大事です。
自分に対しても同じ。
「失敗した自分=ダメな人間」ではなく、
「失敗した行動を変えればいい」と考えると前に進めます。
② 迷惑をかけたら素直に謝る
失敗で誰かに迷惑をかけたら、言い訳せずにまず謝りましょう。
- 「謝ったら負け」ではなく、「信頼を取り戻す第一歩」
- 謝ることでむしろ助けてもらえることもあります
人は「失敗したこと」よりも「その後どう行動したか」を見ています。
③ 同じ失敗を繰り返さない
「失敗してもいい」と言うと、適当にやってしまう人がいますが、それは違います。
失敗は多くても3回まで。理想は1回で学びに変えること。
改善する姿勢があるからこそ、周りも「失敗しても大丈夫」と思えるのです。
失敗を学びに変える環境づくり
コーチとして失敗を許容することは、チームの挑戦を促す最も大事なメッセージです。
- 「失敗してもいいよ」と明言する
- 失敗を奪わない(先回りしすぎない)
- 失敗と成功をうまく組み合わせて経験させる
こうした環境があるからこそ、
「失敗 → 工夫 → 成功」 のサイクルが回り出します。
もし失敗しかなければモチベーションは下がります。
逆に成功ばかりなら成長は止まります。
両方を経験させることが、選手やメンバーの実力を伸ばす近道です。
まとめ|失敗を恐れず挑戦しよう
失敗は怖いものではなく、成長の材料です。
- 人格と失敗を切り離す
- 迷惑をかけたら素直に謝る
- 同じ失敗を繰り返さない
この3つを意識するだけで、失敗に対する見方が大きく変わります。
そしてコーチであるなら、「失敗を許容する文化」をぜひ築いてください。
コーチ自身もチャレンジしなければ、成長もありません。
失敗を恐れず、一歩を踏み出せる人が増えたらうれしいです。
さらに学びを深めたい方へ
失敗をどう捉えるかを考えるときに役立つ本を紹介します。
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『マインドセット』(キャロル・ドゥエック)
失敗を恐れるのではなく、学びに変える「成長マインドセット」の重要性を解説しています。
『失敗の科学』(マシュー・サイド)
失敗から学び続ける組織の仕組みを、多くの事例から学べる一冊です。
『ダブル・ゴール・コーチ』(ジム・トンプソン)
勝利と人間的成長の両立を目指す考え方は、スポーツ指導や教育に直結します。
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失敗を減らすよりも、遊びの中で試すことが学びを深めます。
試行錯誤を通じて、選手が自ら成長していく土台をつくりましょう。
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