コーチとしての心がけ|育成年代の指導で私が大切にしていること

コーチのあり方

こんにちは、すずめです。
今回は、私が現場でコーチとして意識している「心がけ」を5つご紹介します。
育成年代の指導に関わる方のヒントになれば嬉しいです。
日々の指導の中で「こういう視点もあるんだ」と感じてもらえるきっかけになればと思っています。


1. 力を持っても、横柄にならない

コーチという立場は、年齢や経験、発言力において「力」を持ちやすいものです。
だからこそ、私はその力をどう使うかを常に意識しています。

以前、職場でこんな場面がありました。
非正規雇用の方に対して、態度を急に変える人がいました。
役職も立場も変わらないのに、相手が「弱い立場」だと見なした瞬間、言葉が変わる。

あれを見て、「こんなふうにはなりたくない」と強く感じました。
コーチングにおいても、選手・保護者・スタッフなど、関係性の中で力を持つことは避けられません。
だから、力を持ったときこそ謙虚にいることが大切だと思っています。


2. 「このチームはダメ」とは言わない

ときどき、「このチームはアカン」「どうせうちの子たちじゃ無理」と言ってしまうコーチの声を耳にします。
冗談や謙遜のつもりかもしれませんが、私はその言葉を口にしないようにしています。
なぜなら、チームの一部であるコーチがそのチームを否定するのは、自分の指導を否定するのと同じだからです。
どんなチームにも可能性があります。
それを見つけ、引き出していくのがコーチの役目。
だから私は、チームの未来を信じる言葉を選びたいと思っています。


3. 選手と目線をそろえる

教える側と教わる側。
どうしても上下関係になってしまいがちな構造があります。
特に若い選手と関わる育成年代では、その影響は大きく出ます。

練習外のちょっとした声かけや、選手の体調・気分を気にかけるようにしています。
一人のプレーヤーとしてだけでなく、一人の人間として関わること。
そうやって物理的にも心理的にも「目線をそろえる」ことを心がけています。

コーチは責任と裁量を持つ立場です。
だからこそ、そのバランスをとるために、常に謙虚であることを忘れないようにしています。


4. 初心者の気持ちを忘れない

コーチングを続けていると、経験から「うまくいく方法」が見えてきます。
でも、育成年代のチームは毎年大きく入れ替わります。
たとえば3学年制のチームなら、引退とともに3分の1がごっそり変わります。

企業なら部署の再編が必要とされるレベルの変化です。

それにも関わらず、「前にうまくいった方法」をそのまま適用してしまう。
私自身、そうやって失敗したことがあります。
だからこそ今は、「このチームと活動するのは初めてなんだ」と初心者の気持ちで関わるようにしています。
過去の経験を活かしながらも、目の前の選手たちとは“新しいチーム”として、一緒に歩む感覚を大切にしています。


5. 応援し、共に学ぶ

私は、自分の好きなスポーツを、好きでプレーしてくれている選手たちを応援したいと思っています。

もちろん、うまくすること、勝たせることも大切です。
でも、それ以上に「頑張っている姿を心から応援すること」が、育成においては大事だと感じています。
プレーヤーによっては、教えられることが苦手だったり、自分で考えたいタイプの子もいます。
そんな時に必要なのは、型にはめる指導ではなく、信じて支える姿勢です。

私は「褒めるのが苦手」なタイプのコーチです。
だからこそ、選手同士でプロセスを認め合うことを推奨したり、いい声かけを見つけたらそれを取り上げたりする。
そうやって選手と一緒に成長できるのも、コーチングの面白さだと思っています。


まとめ:どんなコーチでありたいか

私が日々の指導で大切にしている5つの心がけをまとめると…

  • 力を持っても、横柄にならない
  • チームを否定する言葉を使わない
  • 選手と目線をそろえる
  • 初心者の気持ちを忘れない
  • 応援し、共に学ぶ

「こんなコーチになりたい」という理想よりも、
自分が避けたいと思った関わり方から学んだこと」が、私の考えを整理してくれました。
あなたにも「こうはなりたくない」と感じた場面はありますか?
そこから見えてきた“自分なりの心がけ”があれば、ぜひ聞かせてください。


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指導とは何か?準備とは何か?チームづくりに悩むコーチにとって、具体的かつ誠実なヒントが詰まっています。


『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健)

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選手の“主体性”を尊重したいと考えるコーチにおすすめです。

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