今回は、こちらの本を紹介します。
『あなたのチームは、機能していますか』
パトリック・レンシオーニ 著(翔泳社)
この本に出会って、私はチームづくりに対する考え方が大きく変わりました。
「自分の行動の意味」がはっきりと見えてきて、
それまでうまくいかなかったことにも理由を与えてくれた、そんな本です。
この記事では、私自身の経験や気づきを交えながら、
この本の魅力をお伝えしていきます。
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「頑張ってるのに、うまくいかない…」その原因は?
- チームがバラバラな感じがする
- 自分は一生懸命やっているのに、誰もついてこない
- チームミーティングでも意見が出ない、何となくよそよそしい
こんな悩みを抱えることはありませんか?
私も、「もっと自分が頑張らなきゃ」と思っていました。
仕事を増やし、誰よりも早く動き、先回りして準備する。
それが信頼を得る方法だと思っていたんです。
でも、それがチームを遠ざけてしまっていたことに気づかせてくれたのが、この本でした。
「信頼」は、行動で積み上げるだけではダメだった
この本を読んで一番印象に残ったのが、
「弱みを見せることが、信頼につながる」という考え方です。
私はそれまで、信頼とはコツコツと行動で積み上げていくものだと思っていました。
だから、弱みは見せず、頼られる存在になろうとしていました。
でも一人で何でもできるのであれば、チームを作る必要はない。
リーダーが完全無欠であろうとすればするほど、
「メンバーは不要だ」というメッセージになってしまう。
だからこそ、チームになるために必要なことは、まず
「私にはチームが必要です」と宣言すること。
これを言動で示していくことの重要性に気付づいたことが、私の中では衝撃でした。
「信頼される人になろう」とするのではなく、
「助けが必要だ」と伝えることこそが、信頼の始まりだったんです。
自分の行動が、チームの機能不全を生んでいた
この本は「機能するチームを妨げる5つの障害」について解説してくれています。
その最初の土台が、「信頼の欠如」です。
私が一人で仕事を抱えていたことは、
知らず知らずのうちに「私にはチームは必要ありません」と行動で伝えてしまっていたのかもしれません。
結果、メンバーは「関わらない方がいいのかな」と感じてしまい、
それがチームのバラバラ感につながってしまいました。
「自分は言える。でもみんなは言えない」の正体
この本を読んで、もうひとつ大きな気づきがありました。
私は、初めての場所でも発言できるタイプです。
だから、以前は「言いたいことがあるなら言えばいいのに」と思っていました。
でも、多くの人はそうではありません。
発言できるかどうかは性格の問題ではなく、「心理的安全性」の問題だった。
このことを本当に理解したのは、この本が初めてでした。
「言っても大丈夫」と感じられるまでは、意見を言わない。
それは臆病だからではなく、チームの空気がそうさせていたんです。
これを理解したとき、「じゃあ自分はどう動けばいいのか?」がはっきりしました。
弱みを見せる → 頼る → 感謝する → 助ける
じゃあ、信頼ってどうやって築いていけばいいの?
そんな疑問に対して、この本は「具体的な行動」で教えてくれます。
- 自分の弱みを認める
- 誰かに頼ってみる
- 助けてもらったら「ありがとう」と伝える
- 今度は自分の得意で助ける
このシンプルな循環は、本書のエッセンスをまとめたものです。
「自分の弱みを認める → 誰かに頼る → 感謝を伝える → 今度は自分の得意で返す」
こうした行動の積み重ねが、信頼の土台をつくり、チームを一つにしていきます。
チームビルディングは、日常の中で起きる
「チームを変えるには研修が必要」と思っている方も多いかもしれません。
でも私は、日々の中での“ちょっとした頼り合い”こそがチームを変えるのだと思います。
お願いする、感謝する、助ける。
その小さな積み重ねが、信頼と心理的安全性を生み出します。
まとめ|チームが変わる“きっかけ”をくれる一冊
『あなたのチームは、機能していますか』は、
ただのビジネス書でも、理論書でもありません。
- なぜうまくいかなかったのか
- 自分の行動がどうチームに影響していたのか
- 何から変えていけばいいのか
それを教えてくれる、「自分で扱えるようになる」実感をくれる本です。
物語形式で展開されているので、読みやすいのもポイントです。
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