こんにちは、すずめです。
「自分の理想を貫くべきか、選手の得意に合わせるべきか」
コーチをしていると、こんな問いにぶつかることがあります。
理想の戦術や練習スタイルはある。
でも、今の選手たちを見ていると「これで本当にいいのかな?」と不安になる。
そんなとき、あなたはどんなふうにチーム作りの方向性を決めていますか?
いいチームって、どんなチーム?
「いいチームって何ですか?」
そう聞かれたとき、こんな答えが返ってくることがあります。
- いい人材がいるチーム
- 強い選手がいるチーム
でも、私は少し違和感を覚えます。
それだと「人さえ連れてくれば、誰がコーチでも同じ」という話になってしまうからです。
本当にそうでしょうか?
チーム作りの2つのアプローチ
コーチとしてチームをつくるとき、大きく2つの考え方があります。
① 自分のビジョンを貫く型
コーチ自身のやりたいスタイルを、チームに実現させていく方法です。
メリット
- はっきりしたイメージがあるので、判断がブレにくい
- ノウハウを積み上げやすく、経験を再現しやすい
- フィットすれば一気に強くなる
デメリット
- メンバーによっては合わないことがある
- 状況の変化に弱く、柔軟に動けない
- 指導が伝わらないと、ただの「押しつけ」になってしまう
② メンバーの強みを活かす型
今いる選手たちの特性に合わせて、最適な方法を探していくスタイルです。
メリット
- 選手のモチベーションが高まりやすい
- 年度が変わっても柔軟に対応できる
- チームの“土台”が育つ感覚がある
デメリット
- 毎年方針が変わるため、一貫性に欠ける
- 指導者自身に幅広い引き出しが必要
- 時に「迷っているように見える」こともある
どちらを選ぶ?判断のポイントは“チームの状況”
どちらの型が良いかは、チームの状況次第です。
✅ 選手を“選べる”状況なら…
やりたいことを明確に伝え、その方向に引っ張っていくスタイルが効果的です。
少しずつ修正しながら、理想に近づける楽しさがあります。
✅ 選手を“選べない”現場(多くの部活など)なら…
今いるメンバーの良さを活かす方が、現実的で持続可能です。
与えられたチームの中でベストを探すことこそ、指導の醍醐味とも言えるかもしれません。
まずは、「今の選手の得意なことを3つ挙げてみる」ことから始めてみませんか?
それだけで、チームの可能性が一気に見えてくることがあります。
どちらにしても「いいチーム」の条件は変わらない
私は、「一人ではできないことを、みんなで成し遂げる」チームこそ、いいチームだと思っています。
- コーチ一人ではできなかったことを、チームだからできる
- 選手一人では越えられなかった壁を、チームだから越えられる
その姿が見えるとき、「このチームなら何だってできる」と本気で思えるようになります。
「このチームでしか見られなかった瞬間」を1つ、振り返ってみてください。
それがきっと、チームの“らしさ”や“強み”のヒントになります。
長く続くチームに必要な視点
🔄 年齢の若いメンバーを巻き込む
チームには「新陳代謝」が必要です。
常に若いメンバーを育て、つながりを持っておくことで、健全な循環が生まれます。
📚 経験値を“チームに”蓄積する
一人の選手やリーダーに経験値が偏ると、抜けたときにチームが崩れます。
ノウハウや文化は「共有知」として、チーム全体に育てていくことが理想です。
おわりに
チームの在り方に、正解はありません。
でも、指導者として「自分のやり方が合っていないかも?」と立ち止まれる姿勢は、すでに素晴らしい一歩です。
どちらの方法でも、「一人ではできないことを、チームで叶える」ことを目指していけたら、それは間違いなく“いいチーム”です。
今日からできることとして、「自分の譲れないビジョン」を1行で言葉にしてみるのもおすすめです。
「何を大事にして、何を選ばないか」がクリアになると、迷いも減っていきます。
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